『皮膚感覚の不思議』からの引用7
現在でもロシアでは…みたいな話があったりするのでしょうか。ハトシェプスト女王の時代からエカテリーナ大帝の時代まで、なかなか長い歴史のある技術ですよね。現代の継承者がいるのか、とても気になります。継承者がいるならば、足裏くすぐりの熟練技がどんな感じなのか体験したいなあ、とか思ったり思わなかったりです。
紀元前一五〇〇年頃のエジプトのハトシェプスト女王は、恋人と会う前に、まず召使に両足をマッサージさせ、香油を塗りこませた。そして長椅子に身を横たえ、その足の裏を孔雀の羽でくすぐらせ、セックス直前の状態にまで導かせたのだそうだ。中世のヨーロッパにも、同じような目的の「足裏くすぐり女」というのがいたという。
前戯としての足くすぐりは、とくにロシア人が好んだ。エカテリーナ大帝をはじめ、ロシアの歴代の女帝たちはその熱心な愛好者で、専門の侍女さえいたという。侍女たちもその技術を巧みに開発してゆき、熟練の技をもつ者さえいたらしい(桐生操『世界性生活大全』 文藝春秋)。
皮膚感覚の不思議―「皮膚」と「心」の身体心理学 P179『5-3 性感の気持ちよさ』 より
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