思考の消化器官

色々な感想文とか。生活のこととか。

『パンダ ネコをかぶった珍獣』からの引用5

そこまで平均ではなく、ある程度は偏在しているのだとは思いますが、それにしても出会いは少なそうですね。笹を大量に食べなければいけないことなどを考えても、個体の一日の活動範囲がそれほど広いとは思えませんし…。読めば読むほどに、よく今まで絶滅しなかったなあ、としか思えなくなってしまいました。

そんなパンダの生息状況を明らかにすべく、中国の国家林業局によって実施されているのが、およそ10年ごとの大規模野外調査だ。すでに3回おこなわれており、1999年から2003年におこなわれた3回目の調査では、2万3000k㎡の生息域(図37)に1596頭のパンダが確認された。単純計算で、1頭あたりの縄張りは14・4k㎡ということになる。たとえるならば、山手線の内側に、パンダはたった4頭しか住んでいないということになる!
そして2万3000k㎡とは、九州の約半分の面積だ。たったそれだけの範囲にしか、パンダは生息していないのである。

パンダ ネコをかぶった珍獣 P89『5 パンダの祖国・中国』 より

パンダ――ネコをかぶった珍獣 (岩波科学ライブラリー〈生きもの〉)

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