『クマムシ?! 小さな怪物』からの引用3
確かに驚異のクマムシ、みたいな話を聞くことが多くて、何をしても死なない、というイメージが付いていたような気がしますね。ここだけ読むと、簡単に死んでしまうのだなあ、と思いますが、この前段にはたっぷりと驚異的な耐久性についてが列挙されています。クマムシ、やはり驚異的です。
クマムシは簡単に死ぬ。わたしの飼っているオニクマムシも餌をやらずに放っておけば、お腹をすかせて死んでしまう。「樽」が高温に耐えるといっても、歩いているクマムシにお湯をかければ死ぬ。つぶせば死ぬ。そして、急激に乾燥すれば「樽」にはなれずに干物になるのである。たとえうまく「樽」になって驚異的な耐久性を備えていても、針でつっつけば割れてしまう。超高圧に耐えるからといっても、ちっとも不死身ではないのである。ダイヤモンドがいくら固くても落とせば割れるし、燃やせば炭酸ガスになって消えてしまう。そういうことである。
クマムシ?! 小さな怪物 P80『4 クマムシはすごいのか?』 より
- 作者: 鈴木忠
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/08/04
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