『力士の世界』からの引用2
土俵の下にはそんなに色々と埋まっていたのですね。相撲中継を観ている時に「あの足元には…」と考えたら、ちょっと面白いです。
もう一つ大事な儀式は、「鎮め物」です。土俵上に一升枡よりも少し小さいくらいの真四角の穴を掘って、そこにいろいろなものを埋めるのです。まず、米、塩、昆布、スルメ、榧の実、かち栗を土器(白い素焼きの小皿)に入れて、上から同じ土器をかぶせて挟み、奉書紙で巻いて穴に入れます。これはお正月などの儀式と同じく、神様への供物です。上からお神酒をかけて土をかぶせて、固くなるまで叩きます。凹んだらいけませんから、バンバン叩きます。ちなみに、土俵をつくるのは呼出さんの仕事です。
力士の世界 P62『第一章 相撲は神事』 より
- 作者: 33代木村庄之助
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/11/16
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