思考の消化器官

色々な感想文とか。生活のこととか。

『魚は夢を見ているか』からの引用

確かに「尾」と「尾びれ」を同一視してしまっていました。そう考えると魚の尾の割合って大きいですよね。

魚の体は、頭部、躯幹、尾部の三つに区分される。
頭部と躯幹部の境目は、硬骨魚ではえらぶたのへり、軟骨魚では最後のえらあなで、躯幹部と尾部の境目は、肛門の位置、またはしりびれの始まるところである。
魚の頭部には感覚器官が集中し、脳という神経の中枢がある。躯幹部には循環、消化、生殖、泌尿などの器官が収まっている。尾部は基本的にほとんど筋肉で成立つ運動期間で、運動を助ける背びれ、しりびれ、尾びれがついている。
魚の場合、エイのように「尾」という部分がわかりやすい少数例外を除いて、どこからが尾なのか、一見わかりにくい上に、なにかの先入観も手伝ってか、尾びれだけが「尾」であるように誤解されている向きが多い。しかし、魚でも他の脊椎動物と同じく、肛門から後ろ全部が尾で、尾びれは「尾」の付属物にすぎない。
魚は、水中で泳いで生活する生きものなのだから、泳ぐ道具としての尾が発達していて当たり前。正しい意味での尾が、体の大部分を占めているのが本来の姿である。ところが、現実の魚の尾の形と役目はさまざまに変形している。それは魚の生活が多様なためである。

魚は夢を見ているか P37『魚の尾はどこから』 より

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