治ること 癒すこと
以前書いた彼女の怪我は1ヶ月経ち、ようやく治ったと言える状況になったようだ。
とはいえ医学的にもうこれ以上治しようもないし、特に大きな問題もないから治療終了、みたいな感じらしい。元通りにはならない、ということだ。
以前に書いた通り、顔の怪我だったので本当に心配していた。幸い今では傷痕も消え、神経の違和感も小さくなったということなので、安心はしているが、何となく完治と言い切れない状態なのが嫌な感じである、というのが偽らざる自分の気持ちだ。
しかし自分は単純に治ったことを喜び、積極的に怪我したことを忘れなければならないと思う。なぜなら、今となっては怪我の恐怖を忘れ、違和感を感じずに生活をすることが、彼女にとって一番幸せだろうからである。
たとえ善意から発したものであっても、大きな問題でない、または対処のしようがない問題について必要以上に心配することは相手を酷く傷付け、そして無駄な恐れを抱かせることを2011年の春に知ったのだから、自分はそれを活かさねばならないのだ。
治すことはもう必要でない。これからは不安感や恐怖感や違和感を癒す必要がある。それは医者ではなく、自分の役目なはずである。