思考の消化器官

色々な感想文とか。生活のこととか。

季節の移り変わりとともに波立つ心

いつの間にやら、走っている時にふんわりと金木犀の匂いが漂ってくる季節になっていた。虫の音も二週間程前にくらべると随分寂しくなってしまった感がある。


季節は走っている自分よりもサッサと先に行ってしまっていて、毎日走るごとに焦りが募って仕方がない。かと言って、走らない日が続いた後に、突然変わった季節を知らせれて愕然とするのもまた辛い。


結局、何かに追われる様に毎日走ってしまうのだが、実は追いつきもしなければ、追いつかれもしないのを自分はよくわかっている。わかっていても、感じてしまうものなのだ。



この時期になると、夜に遊んでいる猫たちをよく見かける。夏の暑い盛りは、夜になって冷えたアスファルトの上に寝転がって涼をとっていたのだが、猫にとっても涼しくてハシャギ回りたくなる季節なのかも知れない。


暑い時は寝転がり、涼しくなればハシャギ回る。そして冬が来れば集まり丸くなって暖をとり、春が来ればまたハシャギ回る。


野良猫にも大変なことがたくさんあるだろうことは承知しているが、それでも季節が移り変わるごとに心を波立たせてしまうような人間よりは落ち着いた時を過ごしていることだろう。


猫になりたい、とは思わないがもう少し金木犀の匂いでも嗅いで心を落ち着かせた方が良いのかも知れない。